「万博開催年」設立は全国12万社、売上100億円超は510社 ~ 大阪万博開催年の設立、アルインコや船井総研HDなど ~
4月13日から開催される「大阪・関西万博」まで、1カ月となった。1970年の日本万国博覧会(大阪万博)から、1975年沖縄国際博覧会(沖縄海洋博)、1985年国際科学技術博覧会(つくば万博)、1990年国際花と緑の博覧会(花の万博)、2005年日本国際博覧会(愛・地球博)まで、国内で5回開催されている。開催年に設立された企業は、全国で合計12万3,705社ある。プライム上場は47社あり、売上高100億円以上は510社にのぼる。
東京商工リサーチの企業データベースから各万博の開催年に設立された企業を抽出し、分析した。
大阪万博が開催された1970年の設立企業は、全国で1万4,136社が確認された。
そのほかの万博開催年の設立企業数は、1975年(沖縄海洋博)は1万2,841社、1985年(つくば万博)は1万9,915社、1990年(花の万博)は3万4,321社、2005年(愛・地球博)は4万2,492社だ。
法人格では「株式会社」が5万1,217社で最も多く、本社は最多が東京都の2万3,910社、次いで大阪府の1万216社。産業別では、サービス業他が3万5,152社で最も多く、建設業が2万3,459社で続く。
プライム上場は47社
万博の開催年に設立された企業12万3,705社のうち、プライム上場は47社ある。1970年の大阪万博年に設立された主な上場企業は、仮設機材やフィットネス機器などを扱うアルインコ(株)(TSRコード: 570014441)や、コンサルティング会社の(株)船井総研ホールディングス(TSRコード: 570257417)など。
最新期(2023年12月期-2024年11月期)の売上高が判明した企業のうち、売上高100億円以上は510社にのぼる。大阪万博の1970年設立は三菱自動車工業(株)(TSRコード: 290569729)、1985年のつくば万博開催年は民営化された日本電信電話(株)(TSRコード: 290237742)など、売上高1兆円を超える企業もある。
「大阪・関西万博」のテーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」だ。2025年設立の企業が成長し、未来社会を描けるか期待される。
大阪・関西万博(大阪市役所・TSR撮影)
(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2025年3月13日号掲載「WeeklyTopics」を再編集)